マレーシア国際家具展示会2019で目の当たりにした、マレーシア家具の行方

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マレーシアはどんな家具を作っているのか

2019年マレーシア国際家具展示会を視察してきました。
正直言って、期待はずれでした。
レーシアの家具といえば、東南アジアの中ではそこそこ安く品質がよい、というイメージです。
ASEANの中では、平均賃金が高いマレーシアですが、展示会場を回ってみて、予想外に安かったです。
ベトナムなんかよりも平均賃金が100ドル以上高いマレーシアで、どうやったらこんな価格で出せるんだろうか。

スツールのFOB価格が3.5ドル〜4.5ドル

ASEANでは最低賃金が高く、外国人労働者も多いマレーシア

最近日本でも外国人労働者の話題が多いですが、実はマレーシアも外国人労働者に頼っています。
インドネシア、ネパール、バングラデシュなどからやってきているようです。
とはいえ、最低賃金は決まっていますから、「外国人労働者=安い」わけではありません。

そう考えると、低価格で売るための低コストでできる生産方式を工場なりに追求しているのだと思います。
しかし、残念なのは多くのブースで、製品ラインナップの幅がみられなかったことです。
ほとんどの工場が、椅子なら椅子ばかり、ベッドならベッドばかり展示しており、製品ラインナップのバリエーションが少なく見受けられました。同じものを大量に生産した方がコストは下がり、低価格を維持できることは確かです。

ですが、マレーシアは今後も賃金は上昇していくはずですから、低価格路線を脱しないと、工場の採算が合わなくなってくる未来が見えます。
いまのマレーシア政権は、5年間の任期中に1,500リンギへの段階的な引き上げを目指しているそうです。

「しかし、多くの工場が今の路線から変えるつもりがないだろう」
客観的にみて僕はそう思いました。最初にも書きましたが、マレーシアの家具の魅力は、そこそこ安く品質が良い。
ですが、最近では後発国のベトナムなどでも家具工場の品質も向上しており、賃金が安い分マレーシアよりも安い価格で提供しています。そのため、マレーシアの家具工場は価格競争を続けようと思っても限界が見えています。
その割には、展示会場を回っても、攻めているデザイン、新しさを提案するスタイルも見受けられず、残念に思いました。

もちろん、家具のバイヤーにとってはまだまだ魅力のある展示会だと思います。しかし、将来性は感じられません。10年経って平均賃金が500ドル超えてきたらどうするつもりなのか。

家具というローテク産業の行方

マレーシアは、タイと並んでASEANの発展を牽引してきた国です。クアラルンプールは大都会でびっくりしました。しかし、人口もASEANの中では比較的少なく工場労働者を外国人に頼っているのであれば、家具のようなローテク産業は廃れていく可能性が高いです。

一部の技術力の高い企業は生き残りますが、技術力が低く規模も小さい家具工場はなくなっていくでしょう。
日本でも家具の生産地と言われていた地域の衰退が顕著です。静岡県は箱物の産地といわれ、年に一回行われる静岡家具メッセは、かつて大きなイベントでした。出展メーカーも200を超えていたと聞いていますが、今では50そこそこで、1会場を埋め尽くすほどのブースもありません。スカスカです。寂しいものです。

「マレーシアの国際家具展示会もいつかそんな日がくるのではないか」
今回の視察ではそう感じました。

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